2000年01月31日
ブリヂストン、韓国・錦湖から中国タイヤ会社を買収
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:ブリヂストン

 ブリヂストンは31日、韓国の錦湖(クムホ)グループ(錦湖産業、錦湖石油化学の2社)が保有していたクムホ ヴァージンアイランド社の株式を同社が取得することで合意、同日契約を締結したと発表した。
  クムホ ヴァージンアイランド社は、中国・天津市の乗用車・小型バス用ラジアルタイヤの9製造・販売を手がける合弁会社「天津錦湖輪胎有限公司(Tianjin Kumho Tire Co.,Ltd.)」の94.5%の株式を持つ持株会社であり、今回の契約締結にともない、同社の経営権がブリヂストンに移ることになる(残る5.5%は、中国の「天津輪胎橡膠有限公司」が出資)。買収金額は約7,500万米ドル(79億円)。なお同社の生産能力は年産350万本(約1万6,000トン)。
 ブリヂストンは、昨年7月中国・瀋陽市のトラック・バス用ラジアルタイヤの製造・販売を手がける合弁会社「瀋陽三泰輪胎有限公司」の経営権を取得、中国で初のタイヤ生産拠点を確保したが、中国市場は今後もモータリゼーションの進展とともに需要の大幅な拡大が期待できることから、乗用車用ラジアルタイヤなどの生産・販売拠点の確保も必要と判断、錦湖グループと交渉していた。
 今回の契約締結によりブリヂストンは、中国で2番目のタイヤ生産拠点を確保したことになるだけでなく、同社が展開している販売網も取得するため、中国内における乗用車や小型バン用タイヤなどの拡販に大きく寄与すると見込んでいる。
 なお天津錦湖輪胎有限公司は、手続き完了後に社名を天津普利司通胎有限公司(Tianjin Bridgestone Tire Co.,Ltd)に変更する予定。またブリヂストンは、今回の工場取得を含め世界23カ国に46のタイヤ工場を有することになる。