2002年02月05日 |
大日本インキ、生分解性プラ「乳酸ポリマー用改質剤」開発、5月上市へ |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:大日本インキ化学工業、トヨタ自動車、生分解性プラスチック研究会 |
大日本インキ化学工業は、生分解性プラスチックの原料となる乳酸ポリマー用の改質剤を開発した。今後大幅な需要の拡大が期待されるため、本年5月をめどに上市する。初年度数百トンの売り上げを見込んでいるが、本格普及が予想される2005年には年産3,000トン規模まで拡大し、グローバル市場での展開を目指す。 生分解性プラスチックは、環境に配慮した“資源循環型社会”の担い手として期待されているが、通常の汎用プラスチックに比べてコストが高いことが普及を妨げている。 しかし、米国ではカーギル・ダウ社が乳酸ポリマー年産14万トンの大型企業化計画を進めているほか、トヨタ自動車がインドネシアに同5万トン工場の建設に入るなど、生分解性プラスチック企業化に向けた動きは活発化しており、市場の急速な拡大が見込まれる。 大日本インキがこのほど開発した乳酸ポリマー用改質剤は、ポリエステル系改質剤で、乳酸ポリマーに10%程度ブレンドすることによって、シート製品の衝撃強度を3~4倍に向上させることができる。透明性にも優れ、包装材料としての用途展開を図ることができる。添加量の調整によって成形品の硬さをコントロールすれば多様な性質をもたせることが可能になる、などの特徴をもっているという。 改質剤自体の生分解性も「JIS K6953」での分解性試験で十分な分解性が認められており、同社では生分解性プラスチック研究会(BPS)の識別表示制度に登録(ポジティブリスト)を予定している。 |