2000年01月27日 |
大日本インキ、米プリミックスから熱硬化性成形材料で技術導入 |
第1弾として電気部品向け成形材料 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:昭和高分子、大日本インキ化学工業 |
大日本インキ化学工業(DIC)は26日、米プリミックス社から電気部品向け成形材料の技術導入計画を締結した。両社は昨年10月、代表的な熱硬化性成形材料であるシート・モールディング・コンパウンド(SMC)およびバルク・モールディング・コンパウンド(BMC)分野における相互技術移管を中心とした広範な業務提携に基本合意しており、今回具体的な提携の第一弾が実現したもの。 DICグループは、熱硬化性成形材料の主要原料である不飽和ポリエステルで世界のトップシェアを有すると同時に、熱硬化性成形材料でも国内最大手。ただし、同社の主力は浴槽や浴室部材、水タンクパネルなど住設分野が中心だった。このため新規用途展開として電気部品向けを強化するため、業務提携および技術導入を行うもの。 これに対しプリミックス社は、電気部品、事務機器、衛生機器、電灯、輸送・航空分野に展開している世界有数の熱硬化性複合材料の製造・成形メーカーであり、先端複合材料メーカーであるカンタム社に全額出資している。 今回の技術導入によりDICは、(1)成形材料および成形品事業の基盤強化、(2)電気部品向け成形材料技術の強化、(3)東南アジアへ生産シフトしている日米欧の大手電気機器メーカーに対し、DIC東南アジア生産拠点からの供給などが可能となる。 DICは今後、日本だけでなく中国・韓国・東南アジア地域において、サーキットブレーカー、電気モーターハウジングなどの電気部品分野の市場開拓を目指し、2002年度には成形材料で20億円の販売を見込んでいる。またプリミックス社も、DICの成形材料技術の導入により、新分野への展開を目指しており、両社が得意とする事業分野で相互に技術・業務支援を行い、カンタム社も含め熱硬化性成形材料分野でのグローバル展開を図る方針。 なおDICは、今年1月から昭和高分子との間でSMC分野における業務提携をスタートさせており、今回のプリミックス社との業務提携および技術導入は、これに続く事業強化策に位置付けられ、昭和高分子との提携関係にとってもプラスになると期待している。 |