2000年01月26日 |
チッソ、PP事業で他社とのアライアンス模索も |
後藤社長、「再生計画」で展望表明 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:チッソ |
チッソの後藤舜吉社長は、25日に行った再生計画発表の記者会見の中で、今後のポリプロ事業について、「競争力を強化していくためには、他社との何らかの提携、アライアンスも視野にいれていく必要がある」との考えを明らかにした。 ポリプロ(PP)は同社の中核事業で、現在五井工場(千葉)にスラリー法と気相法による年産31万6,000トン、四日市ポリプロ(三重)の6万5,000トンと合わせ38万1,000トンの能力をもつ国内有力メーカーの一社。しかし業界内では国際競争が激化する中で、メーカー間の事業提携やアライアンスが進んでいる。 補償問題をかかえるチッソは、これまで「分社化」に政府や金融機関が難色を示してきたこともあって、他社との提携が必ずしも思うようには進んでいなかったが、今回の再生計画によって、事業構造の転換に道が開けてきた。 後藤社長の発言はこうした事情を背景にしたもので、具体的なことには触れていないものの、同社がPP事業強化のためにアライアンスを考慮している点は、今後のPP事業の動向に新たな“一石”を投じることになりそうだ。 |