2000年01月24日
独BASF、医薬品事業BASFファーマの組織再編
事業のグローバル化/独自性/フレキシビリティ強化
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:BASF

 独BASFは、企業戦略における国際化指向の拡大に対応するため、医薬品事業「BASFファーマ」の組織および人事体制の再編成を進めている。これにより同社の医薬品事業はより効率的にさらに独自性を高め運営されることになり、大規模かつダイナミックに変動する世界の医薬品業界の状況に柔軟かつ迅速に対応できるという。
 同社によると今後6ヶ月の間に行われる変更は、以下の通り。
・BASFファーマは、今後の活動を医療用医薬品(処方薬)の研究・開発・生産ならびにマーケティング・販売に収集する。
・グローバルな運営役員会として、2月1日に新たにBASFファーマと利子や句会を発足、7月1日付でロンドンに本拠地を構える(法的な登録所在地は未定)。これにともない、クノール社取締役会は(従来兼務していた)グローバルな経営責任の任を解かれ、解散する(同社の新取締役会メンバーは未定)。新BASFファーマ取締役会の会長には、現在BASFの医薬品事業本部プレジデントであるトルレフ・シュピックシェン氏が就任、同氏はクノール社取締役会会長の地位を退く。
 なお、現クノール社取締役会メンバーのエリック・シュリック氏、ペーター・トネ氏、ディルク・ヴッパーマンしは、BASFファーマ統括取締役会による新組織の実働をサポートする(3氏は、6月30日付でクノール社取締役から解任)。
 BASF本社取締役会のメンバーで健康・栄養部門責任者のエゲルト・フォシェラウ氏は、「当社はここ数年BASFの医薬品事業の国際化で非常に成功を収めている。しかし、売上高の薬90%が海外市場からのものであり、今回の新たな方策は当社を迅速かつフレキシブルに活動できる医薬品スペシャリストとして位置付ける上で、必然的なステップである」と語っている。またシュピックシェン氏は、「医薬品の売上高は過去5年間、業界平均を上回る伸びを見せており、BASFファーマ統括取締役会は、業界トップ企業が作り上げたベンチマークを目指しBASF医薬品事業の利益率を向上させる責務を担っている。新組織の実施が今後を決定付ける重要なステップであると認識している」と述べている。
 BASFファーマは、BASFが世界的に展開する医薬品事業を包括しており、1998年の売上高は前年比10%増23億ユーロ(約24億ドル/約45億マルク)で、従業員数は1万3,000名。