2000年01月24日
国内のSM第3次値上げ、条件折り合わず再交渉へ
アジア市況が850ドル超えれば4次値上げ実施も
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 国内大手SM(スチレンモノマー)メーカーによると、昨年10月下旬に各社が打ち出した3次値上げ交渉は、キログラム当たり10円の打ち出しに対し、年明けから出てきたユーザーの回答が6円前後となっていることから、再度交渉を重ねている。またアジア市況はトン当たり800ドルに迫る勢いで上昇しているが、850ドルに達した際には4次値上げも検討することになりそうだ。 国内のSM値上げは、ナフサをはじめとした原料価格の高騰を理由に、第1次(昨年4月末~5月上旬、10~15円打ち出し)、第2次(同8月、10円前後)と打ち出され、各10円、計20円の価格修正を実現した。しかし、なおも原料の高騰が続いていること、また当時SMのアジア市況も急騰していたことから、10月下旬~11月にかけて第3次として10円前後の値上げが打ち出されていた。
 その後アジア市況が下降したこともありユーザーからの回答が遅れていたが、アジア市況は年初から再び急速に上昇している。ユーザーの回答は6円前後と、原料価格の高騰分を転嫁できるレベルにはないことから、改めて交渉を重ねていく方針。
 ただし業界内では、早くも4次値上げの実施が噂されており、「アジア市況が850ドルまで上がれば(値上げを)考えざるを得ない」としている。