2000年01月21日
三井化学、アクリルアマイドの値上げ満額で浸透
輸出価格も修正進む、需要回復基調続く
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学が進めてきたアクリルアマイドの国内値上げ交渉が決着、12月出荷分からキロ当たり10円幅で浸透した。
 今回の値上げ交渉は、昨年8月に採算是正を目的に10円幅で打ち出されていたが、ユーザーの抵抗が強く交渉は長期化していたものの、その後の原料価格の高騰もあって満額での決着となったもの。
 輸出価格についても、昨年後半からトン100ドル以上の値上げが行われてきており、今後も原料価格の動向次第では、一段の上げを行う可能性があるとしている。
 アクリルアマイドは、国内の主力用途である紙力増強剤向けに紙業界の需要動向に影響を受けるが、昨年は景気低迷があったものの生産量・使用量とも増加していることもあり、ほぼ横ばいで推移している。輸出についても中国向けを中心に需要が拡大しており、昨年は増加している。
 同社でも海外で事業化を行っている韓国の龍山化学は高水準の生産を続けており、インドネシアのミツイ・エテリンド・ケミカルも同国内での紙分野の需要拡大から現在は70~80%の操業となっている。