2000年01月19日
ポリオレフィン業界、4月からの特恵輸入、動向に注目
タイ、サウジ商品が肩代わり、年間輸入量は変わらないとの見方も
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:日本ポリケム

 4月から2000年度の特恵輸入受け付けが始まるが、ポリオレフィン業界では韓国、台湾、シンガポールの3か国が対象国から除外されたことで、どのような影響が現われるかに関心を示している。
 3か国からの輸入量はとくに多く、1999年度の場合、韓国は5月12日、台湾は9月12日に国別限度額(全体の4分の1)を超えて特恵停止となり、シンガポールも全面停止となった9月28日までに11億6,800万円の輸入が行われた。
 ポリオレフィンメーカー筋では、「これまでのように韓国、台湾から競って日本に輸出してくる動きはなくなる。従って、4月以降急激に入ってくることはないと思う」(日本ポリケム・塩崎昌弘常務)といった見方が強い。
 しかし、一方では、韓国、台湾に代って、この1,2年輸入が急増しているタイや、設備を増強中のサウジアラビアからの輸入がさらに増えることは予想され、韓国や台湾もアジアの需給動向次第では対日輸出してくることはあり得る、という。「年間ならしてみれば、輸入品の量はこれまでと大して変わらないのではないか」と業界筋ではみているようだ。