2000年01月19日
アジアのスチレンモノマー定修、今年も日韓中心に春に集中
FCFCのNo.2は1Q/SADAFのNo2.は3Q稼働
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:旭化成、電気化学工業、三菱化学

 商社筋を中心に当社がまとめたところによると、今年のアジア地域におけるSM(スチレンモノマー)の定修は、日韓を中心に3~6月に集中、需給のタイト化が進む見通しだ。また今年は台湾のほか、サウジアラビアで新設備が稼働する予定。
 国別に定修を予定しているメーカー数を見ると、日本では8社9拠点、韓国は4社4拠点、台湾は1社1拠点となっており、このほか東南アジアで4社となっている。
 特に3~6月は、日韓を中心に定修が集中しており、さらに日本は秋にも3社が計画している。このためアジアの需給は春先に向かって一段とタイト化する見通しだが、一方でアジア市況は年明け以降急騰しており、反落が懸念されている。
 なお今年は、2~3月に台湾のFCFC(台湾化学繊維)の第2系列年産25万トンが稼働する予定だが、このほかサウジアラビアのSADAFも計画は遅れ気味であるものの7~9月に第2系列50万トン設備の稼働すると見られている。
 3~6月に定修を行うSM設備は下記の通り(カッコ内は生産能力)。

[日本]
 ▽旭化成工業・水島(合計年産40万9,000トン)=3月上旬~4月上旬(約35日)
 ▽出光石油化学・千葉(同21万トン)=3月末~4月末(約40日)
 ▽電気化学工業・千葉(27万トン)=5月上旬~5月末(約35日)
 ▽三菱化学・鹿島(39万トン)=6月上旬~6月末(約30日)
 ▽日本スチレンモノマー(23万2,000トン)=4月上旬~5月上旬(約40日)

[韓国]
 ▽東部韓農化学・蔚山(2系列21万トン)=5月上旬~5月下旬(約21日)
 ▽サムスン綜合化学・大山(24万トン)=5月上旬~5月下旬(約21日)
 ▽サムスンSM・大山(30万トン)=5月上旬~5月下旬(約21日)
 ▽SKオキシケミカル・蔚山(SM単独設備、30万トン)=5月上旬~5月下旬(約21日)

[台湾]
 ▽台湾スチレンモノマー・林園(34万トン)=5月中旬~5月末(約27日)

[タイ]
 ▽サイアムスチレンモノマー・マプタプット(30万トン)=3月上旬~4月上旬(約35日)