2000年01月13日
宇部興産、アメニティ機能重視の内装建材「やさしい壁」を開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:宇部興産

 宇部興産は13日、珪藻土を主原料としたアメニティ機能に優れた内装材「やさしい壁」を開発した、と発表した。これまで外装材として製造販売していた「ウッディセラムEX」の技術をベースに配合の変更、製造方法の変更を行い、調湿性・脱臭性等のアメニティ機能に優れた人と環境に優しい板状建材の開発に成功したもの。
 この板状建材「やさしい壁」は、左官材の珪藻土モルタルに比べ、珪藻土の成分を大幅に増やしてパネル化したのが特長。従来の珪藻土モルタルに比べ軽量で、約6倍の水蒸気吸収・放出能力を有している。さらに断熱性も高く、結露防止だけでなくカビの発生を防止することができる。また活性炭並みの吸着力により脱臭性も高い。またパネル化により湿式工法だけでなく、乾式工法も可能となり、施工性にも優れている。
 これらの複合機能により、近年問題化している結露によるカビの発生や、ダニなどによるいわゆるシックハウスシンドロームの防止作用に優れることから、住宅、マンション、病院、老人ホームや美術館の収蔵庫等の内装材として、壁・天井材(新築・リフォームの両方)などへの利用を見込んでいる。さらに透湿性のある塗料や壁紙を組み合わせることで多様な化粧材仕上げも可能となる。
 同社では、ウッディセラムEXに続く乾式・パネル建材の主力商品に位置付け拡販していく方針で、初年度1万平方メートルの販売を見込んでいる。なお寸法は、900×1,800×9.5mmと900×2,400×9.5mmの2種類があり、価格は1平方メートル当たり4,000円。