2002年02月04日
中国の汎用6樹脂の輸入、昨年も大幅な伸び
PVC、LDPE、PPは200万トン超え
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:伊藤忠商事

 伊藤忠商事の調べによると、中国の昨年12月における汎用6樹脂の輸入通関数量は、HDPEこそ引き続き高い伸びを遂げたものの、他の5樹脂はこれまでにない低い伸びにとどまるなりもしくはマイナス成長に終わるなりのばらつきある姿となった。
 しかし1~12月の合計は、それまでの活発な輸入政策の展開を反映して多くの樹脂が前年の実績を大きく上回っている。年計の伸び率の高さではHDPEの42%増が目立つ。また、PVC、LDPE、PPの3樹脂も高い伸びを遂げ、その結果、これら3樹脂はいずれも初の200万トンの大台超えとなった。
 
 12月の実績でもっとも高い伸びを遂げたのはHDPEである。28.6%というダントツの伸び率で16万6,232トンとなった。だがそれ以外は、これまでの月間伸長率をかなり下回るなりマイナス成長に終わるなりのかたちとなっている。PVCは7%増の18万5,899トン、LDPEは4.9%増の21万5,975トン、PSは2.1%増の11万3,770トン--とそれぞれ拡大しているが、伸び率はいずれもそれまでに比較して低い。またPPは6.7%減の14万5,760トン、ABSは8.7%の10万5,167トン--とともに減少している。
 
 一方の年計では、6樹脂のうちの4樹脂が引き続き高い伸びを遂げている。HDPEは42.0%伸びて172万3,561トンに、LDPEは36.3%増えて238万8,926トンに、PVCは30.3%拡大して250万7,839トンに、そしてPPは27.2%増の208万6,516トン--となっている。
 LDPEとHDPEの輸入が特に多かったのは、農ポリとPE袋の生産活動が一段と活発になったためではないかと見られている。