2000年01月11日 |
1月のPTAアジア向け輸出価格、デュポン・三菱化学など30ドル上げ打ち出し |
台湾・キャプコはステイの560ドルを打ち出しの意向 |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:デュポン、三菱化学 |
PTA(高純度テレフタル酸)の1月分アジア向け輸出価格は、原料PX(パラキシレン)の値上げ打ち出しを受けて、デュポン、三菱化学など大手サプライヤーが12月比30ドルの値上げを打ち出した。しかし、台湾キャプコが国内向け価格をステイであるデリバリー・トン560ドルでアナウンスする意向とされていることから、値上げ難航も懸念されはじめている。 PTAのアジア向け輸出価格は、昨年春先からのPX価格の値上げに対応して数回の価格修正が行われており、10月にはCFR・トン530ドル水準となっている。さらにPXメーカーが11~12月価格を45ドルアップの485ドルを打ち出したことから、日本では三菱化学が11月560ドル、12月580ドルと2段階で、BPアモコが11月以降分を585ドルで打ち出すなど相次いで価格修正が打ち出されていた。しかし最終的にPXの値上は実施されず、PTA価格の11~12月は10月とステイの530ドルとなっている。 1月分についても、PXメーカーが引き続き485ドルを打ち出していることから、年末にデュポンなどが30ドルアップの590ドルをアナウンスしたが、今週に入って台湾のキャプコがポリエステルの不需要期にあることもあり、1月の国内価格はステイでいくとの意向が伝えられるなど交渉に不安材料も出始めている。 しかし、現在のPTA価格水準は、昨年春以来のPX値上げの価格転嫁分のみであるとされているだけに、PTA各社とも採算的に厳しい状況に変わりは無いことから、PX価格の動向に応じて価格修正交渉を進めていくことになるとしている。 |