1999年12月24日 |
ソーダ工業会、画期的な省エネ電解技術研究に着手 |
「ガス拡散電極食塩電解」開発プロジェクト発足 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:旭化成、旭硝子、ダイソー、東ソー、トクヤマ、三井化学、NEDO、日本ソーダ工業会 |
日本ソーダ工業会は24日、「ガス拡散電極食塩電解技術開発研究」が第2段階である工業化レベルの研究段階に入り、プロジェクト委員会が発足したと発表した。NEDOから委託を受けた新化学発展協会と共同で取り組む。 [研究開発の概要] 研究は、研究テーマにより3つのグループで行う。 「電極製造研究」研究員7名(三井化学、トクヤマ、ダイソー) 研究テーマ:ガス拡散電極の高度生産技術の開発 「耐久性評価研究」研究員6名(鐘淵化学工業、東ソー) 研究テーマ:ガス拡散電極の耐久性評価技術の確立及び耐久性試験 「実証試験」研究員10名(東亜合成、旭化成、旭硝子) 研究テーマ:実用規模電解層による実証試験 新化学発展協会の内部に技術開発室を設置して研究を統括する。 研究期間は平成11年から15年までの4年間、開発費は総額20億5,000万円の予定。初年度の11年度はこのうち6億3,000万円(NEDOの補助金3億1,500万円)となっている。 か性ソーダ、塩素は塩化ナトリウムを電気分解して製造するため、エネルギー消費量が大きい。平成10年度にソーダ電解で使用した電力量は106億kWhで、産業用全体の約3%を占めている。製造コストに占める電力費の割合は30%以上になる。 このため、どうやって省エネルギー化を図るかは業界の悲願だった。平成5年度から国の補助金を得てガス拡散電極を使った本格的な研究が行われ、これまでに電力消費量が約40%低減できるプロセスを確立、実用化の可能性も高いとの試験結果が得られている。 |