1999年12月20日 |
現代とサムスンのビッグディール、実現に向け急展開 |
統合推進本部長がコメント~一両日中にも基本契約締結へ |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:住友商事、三井物産 |
韓国の現代石油化学とサムスン綜合化学の石油化学事業統合、いわゆるビッグ・ディールは、ここに来て急展開を見せている。ビッグ・ディールの検討を進めてきた統合推進本部のキージョン本部長は19日、近く基本契約を結ぶ見通しであることを明らかにした。早ければ20日中にも現代石油化学、サムスン綜合化学、三井物産、住友商事の4者で締結されることになる。 韓国の債権団は、さきに三井物産が提出した提案に対し、(1)統合する新会社の輸出権を100%三井物産に与えることはできない、(2)、国際協力銀行(旧日本輸出入銀行)が政府系銀行である韓国産業銀行に融資し、その資金を産業銀行が新会社に融資するというのは、韓国産業銀行が国営である以上、特定の企業に対し融資することは難しい、との考えを示した。債権団から見ると(1)を認めれば、自分たちの債権の回収が遅れる、(2)については国内の産業界からの批判がある、ことなどが理由として考えられる。しかし三井物産側は先ごろ、上記2点が認められなければ協力は難しいとの見方を示し、日韓の意見に食い違いがあるとされていた。 しかし最近、キージョン本部長と全国経済人連合会の副会長が来日した際に、話し合いの過程で何らかの進捗があったと見られ、政府が定めた今年中という期限内にビッグ・ディールが成立する可能性が高まってきた。 なお、韓国側の債権団は、先週までにSamjeong会計法人を通じて現代とサムスン両社の企業評価を調査し、21日にも結果を報告する予定であったが、事態が急展開したため、発表がキャンセルされることも考えられる。 |