1999年12月16日
ポリオレフィンの11月の出荷、包装材料が好調
業界の多くは実需の回復が最大の要因と判断
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 汎用4樹脂の11月の生産・出荷実績が16日に明らかになったが、この中ではポリオレフィン3樹脂の国内向けのうちの包装材関連品種の出荷が前年同月の実績を大きく上回っている点が特に目を引く。また、LDPEとPPの射出成形用グレードや、HDPEの中空成形用品種も高い伸びを遂げている。この結果、LDPEの国内向けは10カ月連続で、またPPは6ヶ月連続で前年超えとなった。
 ポリオレフィン3樹脂の出荷実績のうち、メーンのフィルム用品種の対前年同月比を見ると、LDPEが109%、HDPEが106%、PPが107%となっている。同品種用が3樹脂ともこれだけ大きな伸びを示したのは最近では珍しいケース。
 包装材関連では、LDPEのラミネート用の111%、HDPEの中空成形用の113%などの伸長も目立つ。
 一方、産業資材関連では、LDPEの射出成形用の110%、HDPEのパイプ用の128%、PPの射出成形用の108%などが目立つ。
 ポリオレフィン業界の営業担当者の多くは、こうした内容の出荷動向から推して、いわゆる”2000年問題”の前倒し需要の発生もあるていど寄与していると思われるものの、それ以上に大きいのは国内の実需の回復だとの見方を取っている。

http://www.c-nt.co.jp/data/jpca/199911.html">汎用4樹脂の1999年11月生産・出荷実績(表)