1999年12月14日 |
PVCアジア市況、引き合い減少で軟化進む |
台湾メーカーは730~760ドルへ引き下げ |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
PVC(塩化ビニル樹脂)のアジア市況は、新年を控えて中国向けを中心に引き合いが減少、ここへ来て急速に軟化が進んで来ている。 商社筋によると、日本メーカーの12月輸出価格はCIF・香港トン800ドルとなっているが、中国、東南アジア各国での需要減少からユーザーの値下げ要求が強まっており、台湾メーカーでは730~760ドルまで輸出価格を引き下げ始めている。 こうした状況の中、日本、韓国、台湾メーカー各社では10%前後の減産に移行しつつあるとされているが、ユーザー側の在庫が2000年問題などの対応から高水準にあることもあって需給緩和感が強まっている。 まもなく日本メーカーの1月分の輸出価格がオファーされるが、業界筋では750ドル前後での打ち出しとなる公算が強いと見られている。 一方、上昇が続いていたVCM(塩ビモノマー)、EDC(二塩化エチレン)市況もここへ来て一服感が強まっており、現在はVCMがCFR・トン580~600、EDCが330~350ドルが実勢となっている。 こうしたことからEDCとVCMのスプレットが250ドル、VCMとPVCが150ドルとなっており、依然としてPVCメーカーの厳しい採算状況が伺える。 |