1999年12月14日
出光石化、インドネシアのコンパウンド合弁を4,000トン増強
2000年3月から1万5,000トン体制に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:住友商事

 出光石油化学は13日、インドネシアの樹脂コンパウンド合弁会社PT. Idemitsu Compounding Indonesia社について、2000年3月完工をめどにコンパウンド設備を4,000トン増強する、、と発表した。アジア経済の回復にともない、インドネシアの日系家電・OAメーカーが増産計画を打ち出していることに対応するもので、増強の結果生産能力は年産1万5,000トンに拡大する。
 PT. Idemitsu Compounding Indonesiaは、出光石油化学が55%、現地ビマキミアチトラが35%、住友商事が10%出資、1996年8月から営業運転を開始している。生産品目は、PS(ポリスチレン)難燃コンパウンド、PS・PP(ポリプロピレン)一般着色コンパウンド、PPフィラーコンパウンド、PS・PPドライブレンド、カラーマスターバッチなどで、日系家電・OAメーカーを主体に販売している。
 樹脂コンパウンドの需要は、今春以降のアジア経済ともに回復が進み、最近になって家電・OAメーカーが増産計画を打ち出している。今回の増強は、こうした需要の増加に対応するもので、今月中にも押出機、ミキサーなど1系列分の増強工事に着手し、2000年3月完工予定で現有1万1,000トン能力に対し4,000トン引き上げ、1万5,000トン体制を構築する。
 出光石油化学は、日本のPSメーカーとしていちはやく海外に進出、現在はマレーシアに13万トン(Petrochemicals (Malaysia)社)、台湾に10万トン(高福化学工業)を有し、国内16万トンとあわせ39万トンをIDEMITSU PSの統一ブランドで生産している。コンパウンド事業についても、PS難燃グレードを主体にマレーシアで1万8,000トン(Polystar-Compounds社)を有しており、完工後のインドネシアとの合計で3万3,000トンに拡大する。PS同様、PS難燃コンパウンドもを統一ブランドで生産・販売しているほか、PC(ポリカーボネート)やSPS(シンジオタクチックポリスチレン)などの高機能樹脂、PPコンパウンド品を含め、タイや中国でも製造委託により、事業を展開している。