1999年12月13日
PSの国内2次値上げ、年内全面決着に向け交渉進む
今週中にも大手家電メーカーが有額回答
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 PS(ポリスチレン)の国内2次値上げは、弱電向けの交渉が大詰めを迎えている。各社とも、年内全面決着を目指しており、引き続き包材向けなどの交渉も本格化する見通し。
 PSは、業界再編の結果5社4グループ体制となった後、今年5月に主に採算是正を理由としてキログラム当たり25円の値上げを打ち出し、6~7月にかけて浸透した。しかし原燃料の高騰が続く中、特に秋以降原料SM(スチレンモノマー)の急騰により、採算が悪化する傾向にあったことから、11月下旬から12月1日出荷分をめどに各社が15円の2次値上げを打ち出していた。
 その後12月に入りPS、SMとも海外市況が下落しつつあることなどから、交渉は一進一退の状況が続いている。しかし、今回は前回の1次値上げと違い、弱電分野との交渉を中心に進めており、今週中にも家電メーカーの回答が出揃う見通しとなっている。
 各社とも年内全面決着を目標に厳しい態度で交渉に臨む方針を固めており、弱電分野の決着後も引き続き包材向けなどの交渉が山場を迎える見通し。