1999年12月08日 |
東セロ、L-LDPEフィルムの増設の検討へ |
機能品種の需要が予想以上の伸び遂げる |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:東セロ、三井化学 |
機能性ポリオレフィンフィルムの大手メーカーである東セロは、L-LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)製機能フィルムの設備の増設について検討を開始した。年産1万2,000トン設備を増設することになるのではないかと見られる。年明け早々に最終結論を出す。 同社は現在、浜北工場内に合計5系列の同樹脂フィルム装置を保有している。総生産能力は年産3万トン。わが国最大規模である。使用原料レジンは、約7割が三井化学のメタロセン触媒技術による気相法L-LDPE(商品名・エボリュー)、残り3割が同じ三井化学の溶液法L-LDPE(同・ウルトゼックス)。いずれもコモノマーにC6を使った機能性ポリマーである。 こうした高付加価値型樹脂によるPEフィルムに対する最近の需要は、当初の同社の予想以上の伸びを遂げており、このため現有設備はフル稼働が続いている。特にエボリューによる品種は、独特の機能・品質に対する評価がコンバータならびに食品メーカーを始めとしたエンドユーザーの間に定着してきたことから受注量が増えているという。このため同社では当面の需要増に対応すべく増設の検討に乗り出したもの。ただし、大型設備を増設する場合は既存設備の一部を休止することになりそう。 |