1999年12月08日
ポリオレフィン大手の国内出荷、11月も前年超え
仮需も影響か、LDPEは10ヶ月連続のプラス
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィンメーカー大手によると、同樹脂の国内向け出荷数量は11月も引き続き前年同月の実績を若干上回ったという。メーカーの中には久方ぶりにマイナス成長に転じたところもあるかも知れないものの、業界全体で捉えれば前年超えとなったのは確実との見方が同樹脂業界では多くを占めている。
 ポリオレフィンの国内向け出荷量は今年に入って全体に回復傾向が顕著となり、10月の段階で、LDPEは9ヶ月連続、PPは5ヶ月連続で前年同月を上回った。残るHDPEは、一進一退が続いているが、1~10月の累計は前年同期を1%下回るところまで回復してきている。需要の約40%を占めるフィルムの輸入の著しい増加振りを考慮すると、1%の縮小にとどまっていることはむしろ予想以上の健闘とも見ることができる。
 もっとも、10月から11月にかけての国内需要の中にはいわゆる”2000年問題”に係わる前倒し需要があるていど含まれている模様。12月の出荷の中にも同様の仮需が存在することになりそう。したがって、年明けにどのていどの注文があるかが大きなポイントとなる。