2002年01月31日
藤沢薬品、日本たばこ産業が「抗炎症剤」を共同開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:藤沢薬品

 藤沢薬品工業と日本たばこ産業(JT)の両社は、抗炎症剤「JTE -522 」の共同開発及び共同販売を行うことで合意し契約を締結したと発表した。

JT 創製の化合物である抗炎症剤「JTE -522 」は、現在フェーズ2 の段階にある。今回の契約によりフェーズ3 からの開発は両社共同で行う。販売は藤沢薬品とJT のグループ会社である鳥居薬品との共同で行う予定。

 同剤は、炎症部位で炎症・発熱・痛みを増強する物質を作り出す酵素の〓型シクロオキシゲナーゼ( COX -2 )を特異的に阻害する薬剤。従来の非ステロイド性抗炎症剤では、COX -2 だけでなく、生体の正常な機能の維持に必要な〓型シクロオキシゲナーゼ(COX -1 )も阻害することになり、消化器系障害等の副作用が発生していたが、同剤には、この副作用を著しく軽減することが期待されているという。

 抗炎症領域は藤沢薬品にとって重点領域の一つであり、「JTE -522 」の導入により、本領域での製品ラインを強化することが出来る一方、JT も抗炎症領域で開発及び販売の経験を有する藤沢薬品との共同開発、共同販売により、本剤の早期上市と利益の最大化が図れるとしている。