1999年12月06日
アジア地域のポリオレフィン市況がさらに軟化
クリスマス需要の終了で韓国勢が弱気に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 大手商社筋によると、ポリオレフィンのアジア地域の相場が12月に入ってさらに軟化してきた。中国の買い控えの継続に加えて、これまで中国向けの船積みの減少をカバーしてきたクリスマス需要が11月末で終了したことが響いていると見られている。
過去数ヶ月にわたって輸出価格を繰り返し引き上げてきた韓国のポリオレフィンメーカーがここにきて軒並み弱気に転じている点が目を引く。
 現在の平均価格は、LDPEのフィルム用がトン当たり740~750ドル、L—LDPEのフィルム用が620~640ドル、HDPEの同じくフィルム用が680~700ドル、PPの射出成形用が640~650ドルーーとなっている。11月積みの平均に比べると、ポリエチレンは50~60ドル、PPは20~40ドル安い。
 もっとも、わが国のポリオレフィンメーカーや商社は、アジア市場全体に在庫が縮小傾向にあるので、韓国の樹脂メーカーがシェアの拡大に走らなければ同地域のポリオレフィンの市況は底を打って反騰に向かうと予想している。