1999年12月03日
中国の樹脂輸入、9月までの累計はPEが大幅増
ポリオレフィン3樹脂とも韓国品が圧倒的多数
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 大手商社がこのほど、9月末までにおける中国のポリオレフィン3樹脂の輸入通関動向を調べたところによると、通関数量はいずれも前年同期を上回っている。中でも目立つのはHDPEの大幅な拡大振りだ。1月から9月までの累計は前年同期の実績を64.5%上回っている。また、ポリオレフィン全体で捉えると、韓国品が他の国を大きく引き離してダントツの地位を占めている点も注目される。
 ポリオレフィン3樹脂の9月までの累計は、LDPE(LーLDPEを含む)が127万2,724トンで前年同期比114.2%、HDPEが72万5,657トンで同164.5%、、PPが113万460トンで同103.6%となっている。うち、韓国品はLDPEが36万304トン、HDPEが34万4,519トン、PPが48万1,095トンとなっている。
 PEの伸びが特に大きいのは、農ポリとレジ袋の需要が急速に拡大してきたためと見られている。もっとも、中国の需要家の多くは韓国勢を中心とした対中国輸出諸国による値上げ政策に反発して10月以降は玉の手当てを意識的に絞っていると伝えられる。したがって、第四・四半期の輸入通関数量はかなり縮小すると見られている。