2002年01月31日
カーボンナノチューブ研究のNEC・飯島博士、米「フランクリンメダル賞」受賞
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:NEC

「カーボンナノチューブ」の研究で知られる、NECの飯島澄男特別主任研究員(博士)が米国の2002年「ベンジャミンフランクリンメダル 物理学賞」を受賞することが決った。授賞式は4月25日、フィラデルフィア州にあるベンジャミンフランクリン記念ナショナルドームで行われる。

 今回の受賞は「多層及び単層カーボンナノチューブの発見と、その原子構造及びら旋状態の解明、これいよるナノスケール科学と電子工業における凝縮物質と物質科学の急速な発展への著しい貢献」が認められたことによるという。

 飯島氏は1991年、NEC筑波研究所で電子顕微鏡を使って、アーク放電された炭素電極の中から超微細な新物質、カーボンナノチューブを発見した。さらに研究を続けナノチューブ構造の解析や成長、折れ曲がり構造発生のモデルなどを発表、ナノチューブ管内に異種物質が入り込む毛細管現象を発見したり、単層ナノチューブを合成するなど、世界的なナノテクブームを巻き起こした。
 
 同氏は2001年の「欧州物理学賞」のほか、米国物理学会の2002年「ジェームスC.マックグラディ新材料賞」受賞も決まっている。