2002年06月03日
昭和電工、プリント配線用水系パターンレジストインキ共同開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工は3日、子会社でフォトレジストインキのベンチャー企業、日本ポリテック(加部 篤社長)と共同で、水系のプリント配線基板向け回路形成用レジストインキ(商品名:SHORAXTM NP-30/WB)を開発したと発表した。

 プリント配線工程で使用される写真現像型パターンレジストインキは、写真現像型ドライフィルムと比較した場合、インキの塗工厚みが薄くできるため、コストの削減と回路の高精細化が可能となる。

(1)コスト削減効果( 1〓基板への両面塗工時のマテリアルコスト)
   インキ:100〜150円/〓   ドライフィルム:200〜300円/〓、
(2)回路の高精細化
 配線幅と配線の間隔(Line/Space)が30μm以下のファインパターンの形成が可能になる、などの特徴がある。

 回路の高精細化を可能とするファインパターンへのユーザーの要望は高まっているが、これまでのレジストインキは、引火性の高い有機溶剤を使用しているため消防法の危険物に該当しており、有機溶剤臭、引火に対する懸念から普及が進んでいないのが実情。
 
 両社が共同開発したSHORAX TM NP-30/WBは、消防法の危険物に該当せず、引火性と有機溶剤臭が著しく低く、かつ、乾燥性、現像性、ファインパターン対応性能は、従来の有機溶剤型インキと同等な性能をもっている。
 
 生産および販売は日本ポリテック〓が担当し、3年後の売上は年間10億円を見込んでいる。また、日本の水系パターンレジストインキ市場は、5年後に30億円規模と想定している。

<日本ポリテック〓の概要>
        所在地   東京都八王子市弐分方町358−2
        代表者   加部 篤氏
        設 立   1989年7月
        資本金   10百万円
        株 主   昭和電工〓 60% 加部 篤氏40%
        事業内容  プリント基板用レジストの開発、製造、販売
        年 商   5億円 (2001年12月期)
        E-Mail   nptcorp@nptcorp.com
        電話番号  0426−52−0216