2002年06月04日
汎用5樹脂の中国向け輸出、4月の通関量はPSとPVCが著増
HDPEとPPは大幅な前年同月割れに
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 汎用5樹脂の4月における中国向け輸出通関数量(香港向けを含む)は、PS、PVC、LDPEの3樹脂がいずれも前年同月の実績を大きく上回った。しかしHDPEとPPは逆に大幅な前年同月割れとなった。PPの縮小は専らホモポリマーの落ち込みによるもの。
 PS、PVC、LDPEの大幅増は、中国側のオファーの拡大と契約価格の高騰を受けてのもの。HDPEとPPの減少は輸出余力が乏しかったことによるものと見られている。
 
 これら5樹脂のうちのPVCとLDPEは、今年に入って4ヵ月連続の前年同月超えとなった。PSの場合は2月を除く3ヵ月が前年同月を上回っている。残るHDPEとPPはプラス成長とマイナス成長を交互に繰り返すかたちとなっている。
 各樹脂とも、4月も全輸出量に占める中国向けの構成比率は引き続き他の国向けを圧倒している。LDPEは63.0%、HDPEは54.2%、PPホモポリマーは48.5%、PPコポリマーは38.6%、PPトータルは45.3%、PSは74.4%、PVCは82.0%--となっている。
 
 各樹脂の4月と1~4月計の対中国向け輸出通関数量は以下の通り。左が4月。右が累計。かっこ内は前年比。
 ▽LDPE= 14,197トン(119.4%)   68,454トン(147.2%)
 ▽HDPE=  9,666トン( 90.3%)  53,802トン(126.0%)
 ▽PP-H=  8,869トン( 61.5%)  57,430トン(108.1%)
 ▽PP-C=  3,448トン(114.3%)  15,316トン(106.4%)
 ▽PP計= 12,317トン( 70.6%)  72,746トン(107.7%)
 ▽PS = 17,365トン(152.8%)   67,757トン(127.1%)
 ▽PVC =47,966トン(126.6%)  244,828トン(122.9%)