2002年06月05日
酢エチのアジア向け価格、6月分も50ドルアップ
国内価格も順次新価格への移行が進む
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:昭和電工

 酢酸エチルのトップメーカーである昭和電工はかねてから酢酸エチルの6月の輸出価格をトン当たり50ドル引き上げることにしてアジア各国の需要家と交渉をすすめていたが、先週末までに各ユーザーの同意を取り付けた。
 
 4月以降3度目の修正である。この結果、中国などアジア地域の需要家向け価格はトン当たりCFR660〜690ドルに改められることになった。3月の平均価格に比べると同100ドルの改善ということになる。

 また同社は、これに並行して国内価格についても出発原料ナフサの高騰に対処して底上げすべく各需要家と交渉を進めていたが、この場合も先週末までに大方のユーザーの同意を得ることができたとしている。1キログラム当たり14円の値上げの要求が受け入れられることになったわけで、5月中旬から順次新価格への移行がすすんでいるという。いずれの場合も、溶剤市場の需要の好調によって需給バランスが国際的に引き締まってきたことが大きくものをいっている。