2002年06月05日
BPやセラニーズが酢酸、酢ビの追加値上げを表明
いずれも7月からトン50ドル引き上げへ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:なし

 商社筋によると、酢酸大手のBPケミカルとセラニーズの2社はこのほど相次いで、世界各地の需要家に対して酢酸の追加値上げを表明した。
 
 上げ幅はいずれもトン当たり50ドルを予定。7月の納入分から新価格に切り替える考え。今回も、第2・四半期に続いてメタノールの価格が上昇していることに対応してのもので、両社ともCFR620ドル以上のレベルに持っていきたい意向を示しているという。世界的に需給がタイトなだけに新価格が浸透する公算が高い。わが国の酢酸メーカーもすかさず追従する構え。
 
 またセラニーズは、関連製品の酢酸ビニルについても7月から出荷価格を再度引き上げることにして同じく世界各地の需要家に通告した。原料価格の続騰に対応するためのもので、上げ幅は同50ドルを予定している。CFRの平均を690〜700ドルに底上げする考え。日本の酢ビメーカーは現在、アジア各地のユーザーとの間で6月の輸出価格の修正の交渉を進めているところ。50ドルの値上げを計画しており、決着すれば7月分についてもセラニーズに追従していくことになりそう。