2002年06月05日
BP-Aの国内価格交渉、キロ18〜20円の値上げで決着
5月半ば以降の出荷分から切り換えへ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学などビスフェノールA(BP-A)の企業化各社とポリカーボネート(PC)メーカーなど需要家各社との間で進められていたBP-Aの値上げ交渉が今週始めの時点でほぼ決着した。
 
 当初BP-Aメーカー側が1キログラム当たり25円の引き上げを希望していたのに対してユーザー各社が強く反発してしばらく膠着状態が続いていたが、その後双方が少しずつ歩み寄って最終的には同18〜20円の値上げで決着した。アップ率は13〜14%となる。ほとんどが5月半ばの出荷分から新価格に切り換えられる見通し。これに伴いPCメーカーは、ただちに同樹脂の価格修正に踏み切ることになりそう。
 
 また、三井化学などBP-Aメーカーは、輸出価格についても国内向け同様に原料価格の高騰に対処して7月出荷分以降も引き続き改善を図ることにしてアジア各国の需要家と交渉の煮詰めに入っているところ。コントラクトものの場合は第3・四半期分を1トン当たり200ドル引き上げてCFR1,000ドルにしたい考え。
 ユーザーの中には150ドルの値上げなら受け入れる意向を表明するところが多いという。しかし三井化学などでは、さらに満額の受け入れを強く求めていく構え。また、スポット価格も6月出荷分を900ドルに引き上げ、さらに7月分は1,000ドルを目指していくとしている。