2002年06月05日
メタノール国際市況、上昇基調続く
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:なし

メタノールの国際市況上昇が続いている。昨年末からマレーシアとインドネシアで相次いで大型プラントの事故があったことや、天然ガス価格の上昇が原因とみられている。業界内には今後の輸入通関価格次第では、国内価格の修正も考えざるをえないとの声も出はじめている。
 
 メタノールの国際市況上昇は春先から続いており、米国のコントラクト価格は3月のガロン当り37.75セント(トン当り126ドル)から、5月には50セント(164ドル)へと上昇、スポット価格も2月までトン110ドルだったものが、最近は200ドル台に乗った。欧州も4〜6月価格がトン145ユーロで決着、上昇基調にある。
 
 わが国業界では、海外の値上りが実際の輸入通関に反映されるのは、5月末から6月以降と見ており、対応の検討を急いでいる。一方、国内需要の回復のテンポは鈍く、とくに合板向けホルマリンは、需要の大幅な落ち込みから、大手メーカーが相次いで設備廃棄や集約化を実施している。先行きの見通しはつかみにくく、しばらく厳しい状況が続きそうだ