2002年06月06日
丸善石化、今年もエチレン、プロピレン各10万トン以上輸出
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:丸善石油化学

 丸善石油化学は6日、01年度業績を発表したが、内外景気の低迷と石化製品の需給悪化が響き、エチレン、プロピレン、BTXなどの主力商品の販売数量は前期比ほぼ横ばいだったものの、売上高は8%減の1,684億円、当期利益は57%減の6億2,300万円にとどまった。
 
 販売数量を見ると、エチレンの販売量は86万3,900トンで前年比1万3,200トンの減少。3号機50万トン設備はフル稼働、4号機(京葉エチレン)は76万8,000トンの能力に対して生産68万3,000トン(丸善石化の引取量はこのうちの50%)となった。
 
 プロピレンの販売量は53万6,500トンで3,500トン減となったが、工場では一時エチレン4号機に、技術的トラブルから稼働率が十分上がらないという問題が発生していた。その割りには全体的に高水準の稼動状況だったことがわかる。
 
 ただ同社は、東南アジア向けにエチレン12万トン、プロピレン11万トンの輸出を毎年契約ベースで行なっている。今年も同規模の輸出を計画している。稼働率は維持できても、国際市況に振り回されやすいだけに先行きの見方は慎重で、今年度は引き続き販売数量、収益とも横ばいないし微減と予想している。