2002年06月10日
三菱化学、医薬原体、ファイン事業を分割統合
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱ウェルファーマ、三菱化学

三菱化学は10日、三菱ウェルファーマと三菱ウェルファーマの全額出資子会社である吉富ファインケミカル両社が、10月1日付で三菱化学の機能化学品カンパニーが所管する医薬原体事業(API事業)及びファインケミカル事業の一部を分割し、吉富ファインケミカルに承継させることで合意したと発表した。吉富ファインケミカルは同日付で「株式会社エーピーアイ コーポレーション」に商号変更する。

 三菱化学のAPI事業は医薬品中間体から原体製造まで広範囲にわたる技術をもち、ファインケミカル事業も、有機合成技術を基盤に各種中間体を広く展開している。一方、吉富ファインケミカルは,吉富製薬(現三菱ウェルファーマ)の化成品事業や医薬原体事業を引き継ぎ1996年10月に独立した。プラスチック添加剤や薬剤、殺菌剤などのスペシャリティ分野を得意にしている。
 
 事業統合後は両社の技術力、市場アクセス力をベースに医薬分野・ニッチファイン分野をコア・ターゲットとした世界トップクラスの企業をめざす。
 
 三菱化学を分割会社とし、吉富ファインケミカルを承継会社とする分社型吸収分割方式をとる。三菱化学のAPI事業及びファインケミカル事業部門の売上高は105億円(02年3月期)。分割後の承継会社「エーピーアイ コーポレーション」は本社を大阪市中央区平野町2-4-9に置き、社長には成田嘉宏氏が就任の予定。資本金40億円、総資産287億円となる。