2002年06月10日
東ソー、「トヨパール」の生産能力を倍増へ
分離精製需要の拡大に対処、来年3月に完工
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東ソー

 東ソーは10日、分離精製剤(商品名・トヨパール)の生産能力を倍増すると発表した。南陽事業所内の年産2万5,000リットル能力の設備を同5万リットル能力に拡大する。完工は2003年3月の予定。投資額は約5億円となる見込み。
 
 「トヨパ−ル」は親水性ポリマーを基材とした粒経が数10〜150μの半硬質全多孔性球状体で、イオン交換性、疎水性、特異的親和性などの特徴を持ち、このため目的成分の分離精製に関しては際立って優れた機能を発揮することで知られる。
 
 東ソーでは、2000年4月に、バイオ医薬品などの新分野の開拓などに伴う需要の拡がりに対応して生産能力を50%方増強したが、その後もタンパク質や糖分、抗生物質などの分離精製用に需要が活発なため、今回さらに設備を2倍に拡大すべく必要な工事に踏み切ったもの。

 同社では、今回の増設によって生産工程の効率向上が図られ、また、ユーザーニーズに即応した製品の開発と商品化のスピードアップや納期の短縮化が実現できると説明している。またこれを機に、セールスエンジニアの増員やヨーロッパの子会社へのラボ機能の設置なども実施して既存分野でのビジネスな拡大と新規市場の開拓を全世界的に一層強力に進めていくともしている。