2002年06月13日 |
日立、携帯型燃料電池、ディスプレイなど4品目、2年で製品化 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:日立金属、日立製作所、日立マクセル |
日立製作所はグループ企業10社と協力して、超微細技術(ナノテクノロジー)を利用した研究開発に取り組む。2年間の短期研究開発を目ざすもので携帯型燃料電池、高熱伝導性プラスチック、シート状ディスプレイとシステム・イン・パッケージの4品目。いずれも化学技術と関連が深いプロジェクトである。 ナノ(10億分の1)レベルでの研究開発はすでに製品化が進んでいるものもではじめているが、燃料電池は分子構造を制御する技術を電極をつくる電解質膜部分に応用し、電池の出力や耐久性を大幅に引き上げる計画。家庭用燃料電池のほか携帯電話やパソコン向けをターゲットにしている。 携帯型燃料電池の開発について、日立は2008年に1兆円を上回る新規電池市場が創出されるとみている。携帯端末用電源では2次電池の2〜3倍の大幅容量アップの可能なアドバンスト電池の開発が必要とし、その開発戦略としてナノテク利用による携帯型燃料電池の製品化をめざしている。 原料はメタノール、固体高分子型燃料電池(PEFC)である。さらに低コスト炭化水素膜で従来のふっ素系膜と同等の性能実現を求め、低コスト金属セパレータについての1,000時間以上の安定な単電池性能の特性確保をめざしている。 熱伝導性プラスチックは研究対象がエポキシなど。シート状ディスプレイは有機ELをはじめ、各種プロセスを対象に研究を進める。コンデンサーと半導体チップを一体化するシステム・イン・パッケージは実用化の研究からはじめる。いずれもナノテクの基礎研究力のある大学と協力関係を深める方針。 なお、同グループ10社は日立製作所、日立化成、新神戸電機、日立粉末冶金、日立電線、日立金属、日東電工、日立マクセル、日立ハイテクノロジーズ、日立超LSIシステムズ、日立ビアテクノロジーズの各社。 |