2002年06月13日
アセトンの国内価格、6月出荷分からキロ10円引き上げ
ごく一部を除いてほとんどの需要家が受入れを表明
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学をはじめとしたアセトンメーカー各社がMMAメーカーや溶剤メーカーなど国内の需要家各社との間で進めてきたアセトンの販売価格の改訂交渉がごく一部のユーザー向けを除いてこのほど決着した。
 
 6月の出荷分から1キログラム当たり10円引き上げることで合意ができた模様。当初アセトンメーカーの多くは4月あるいは5月の出荷分から1キログラム当たり11円引き上げたい意向を表明していたが、需要家側が実施時期を遅らせると同時に上げ幅も縮小するように強く求めてきたためアセトンメーカー側が若干譲歩したもの。アップ率は平均10%となる。
 
 三井化学などでは、これに続いて輸出価格も早急に是正する構え。国内向け同様に、原料プロピレンとベンゼンの高騰に対応して底上げを図ろうとしているもので、7月の船積み分からトン当たり30~40ドル上げてCFR500ドルに改めたいとしている。
 アセトンの価格については、米国のアセトンメーカーもここにきて相次いで値上げを表明いている。第3・四半期分を1ポンド当たり6~7セント引き上げるというところが多い。すでにMMAメーカーをはじめとした多くのユーザーとの交渉がまとまりつつあるようだ。アセトンメーカー側の希望が通ると、アジア地域向けのCFR価格は500ドルとなる。