2002年06月17日
ソーダ工業「01年度振るわず」生産など概要まとまる
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:日本ソーダ工業会

 日本ソーダ工業会がまとめた「2001年度ソーダ工業概要」によると、会員会社29社34工場(うちソーダ灰専業1社1工場)の同年度の生産額は3,681億6,000万円で前年比8.1%減少した。
 
 電解部門の売上高は、経産省調べによると00年度2,068億1,000万円(32社)で5.9%の減少、経常利益は1億2,000万円の赤字と、赤字額は前年度の5億1,000万から縮小したものの、01年度は再び増加する見通しだ。
 
 か性ソーダの生産量は4,214.2千トン(4,9%減)、内需は3,618.0千トン(4.5%減)、輸出は553.5千トン(18.5%減)だった。一方塩素は、国内総需要が4,780.4千トン(5.8%減)、輸入塩素量303.4千トン(12.1%減)で、国産塩素の総需要は4,427.0千トン(5.2%減)となった。このようにか性ソーダの減少幅が塩素需要の落ち込みにくらべて小さかったため、インバランス量は1,007.3千トン(9.3%減)と大幅減少した。

 製品別にみると、塩素系ではPOや染料・中間物等の需要は増加したが、大口需要先である塩ビをはじめTDI・MDI、クロロメタン、塩素系誘導品が減少、か性ソーダも主力部門のガラスを中心に不振が目立った。
 
 原料塩の輸入も01年度はソーダ灰用と合わせ6,829千トンと、前年度比9.1%減少した。内訳はメキシコ塩が3,422千トンと全体の49.4%を占め、オーストラリア塩2,955千トンで42.7%、中国塩とインド塩が545千トンとなった。メキシコ塩の輸入量は21.5%減った代りに中国・インドからの輸入が増えた。
 
 一方、電力・エネルギー消費量も01年度は103.7億kwhと前年度比5.9%減少した。買電30.9億Kwh、自家発72.8億kwhで、わずかだが自家発比率が高まった。総コストに占める電力費の割合が35%を超えるソーダ業界にとっては、電力・エネルギー費用の負担軽減どう図るかは、引き続き今後の大きなカギになると同工業会ではいっている。