2002年06月25日 |
MMA事業のアジア戦略固まる 三菱レ、住化、旭化成3社 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:旭化成、クラレ、住友化学、日本触媒、三井化学、三菱ガス化学、三菱レイヨン、石油化学工業協会 |
メチルメタアクリル(MMA)事業を展開する三菱レイヨン、住友化学、旭化成などの各社は、同事業が中国をはじめ、韓国、台湾などの市場を含めて今後、急拡大が見込めるため「アジア戦略」として将来計画をまとめていたが、大手ではクラレを残してほぼ具体計画を固めた。 石油化学工業協会のまとめによるとMMA各社の国内モノマー生産能力は昨年末で旭化成年産10万t、クラレ8万5,000t、三菱ガス化学4万1,000t、三菱レイヨン21万7,000t、三井化学2万t、日本触媒4万5,000t、住友化学4万5,000tで計55万3,000t。 このうち住化と三井化は来年10月、三井住友化学として統合、また三菱レと三菱ガス化は何らかの形で連携する芳香にあるので、アジア戦略としては旭化成、三菱レ、三井住友の3グループの取り組みが注目されてきた。クラレは2005年以降にアジアを含めてモノマー計画を固めたいとしており、当面は模様眺めといったところ。先行3社・グループの計画内容は次のようになっている。 三菱レはMMAモノマー設備を2005年までに中国に年産10万t規模で建設する。9月までに建設地や合弁相手をきめる予定。同社は国内の大竹事業とタイの設備をあわせるとすでに約29万tの生産能力を保有している。同社はMMAポリマー(粒状)計画として、2003年中に江蘇省で年産4万t、MMAシートも2005年に1万t(2007年に倍増)を予定しており、モノマーの消化計画を先行させている。 住化は韓国のLG化学と合弁で年産5万t、第2期計画として倍増を予定、さらにシンガポールでの現有4万2,000t設備に加え2004〜2005何までに7万〜8万tを増強する。同内での能力4万5,000t、日本触媒の融通分2万5,000tをあわせると将来的にはおよそ30万tの能力となる。 MMAポリマーとしては愛媛工場、シンガポール、韓国で計12万tの増設を進め、MMAシートも増強している。 旭化成は中国で計画中のMMAポリマー(ポリマー、シート合計で年産9万t)に続いてMMAモノマーの生産も計画中。モノマーについては二段階で年産10万tていどになるものとみられる。この際、台湾との投資調整も行われているもよう。 |