2002年06月26日
宇部興産、アストラゼネカ社向け新薬中間体でFDA承認
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:宇部興産

 宇部興産は26日、世界最大手医薬品会社の1つである、アストラゼネカ社から重要な新薬中間体の製造を受託したと発表した。今年度から本格供給を開始する。
 
 同社は同剤の中間体製造にあたってFDA(米国食品医薬品局)の査察を受け、このほど施設承認を受けた。これを契機にグローバルに医薬品受託事業を展開し、拡大していく方針だ。
 
 医薬品原体・中間体の受託事業はこのところ年率25%以上の成長を続けている。同社はこれらの受託事業をコア事業の1つに位置づけ、ビジネスユニット、研究開発、工場などの組織運営を一体化したほか、治験の初期から工業化までのシームレスなGMP供給体制を整えてきた。
 
 現在宇部地区に投資総額40億円で医薬品の第3工場を建設中で、2003年3月完成の予定だが、新規受託案件は今後も増える見通しにあるところから、将来は欧米地域で製造設備の買収を視野に入れた展開も検討している。05年度の同事業の売上げ規模300億円以上を目標にしている。