2002年06月27日
三井化学、PET樹脂の値上げ交渉を全面決着
5月1日納入分からキロ12円引き上げ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:日本ユニペット、三井化学

 三井化学は27日、同社がかねてPET樹脂の需要家各社との間で進めていた同樹脂の価格是正交渉が26日をもって決着したと発表した。26日に大手PETボトルメーカー2社との話し合いがまとまったことで全ての需要家との交渉が終結したという。
 
 それによると、上げ幅は1kg当たり12円。実施時期は5月1日の納入分からとなる。アップ率は、耐熱品種(ゲルマニウム触媒品種)が7〜8%、汎用品種(アンチモン触媒品種)が10%前後とのこと。同樹脂の値上げは、99年12月に実施した同10円の是正いらいとなる。
 
 今回の交渉では、三井化学が原料(PTAおよびMEG)価格の高騰に対処して5月14日に同15円の値上げを打ち出し、各ユーザーに了承を求めてきた。しかしその後、円高の進行によって原料価格の上昇幅が当初の予想を下回ってきたため同樹脂の上げ幅もそれ見合いで縮小することにしたもの。もっとも同社では、今回の同12円の修正では今年に入ってからの原料の高騰分をカバーできないとしている。
 
 PET樹脂の需給は、清涼飲料用ならびにホットティー用のPETボトルやシートの需要の好調に支えられてウエルバランスで推移しており、今後も同様の状態が続くと同社では予想している。
 
 なお、同樹脂の価格については、日本ユニペットも5月1日出荷分から同12円引き上げることで全需要家と合意したという。