2002年07月01日
汎用5樹脂の5月の対中国輸出、全て前年を下回る
1〜5月の累計はいずれも前年超え
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 汎用5樹脂(ポリオレフィン、PS、PVC)の5月の対中国輸出通関数量(香港向けも含む)は、いずれも前年同月の実績を下回った。5樹脂全てが前年同月を下回ったのは今年に入ってこれが初めて。うちHDPEとPPは2ヵ月連続の前年同月割れ。LDPEとPVCは今年初めての前年同月割れである。ただし、1〜5月の累計は5樹脂すべてがなお前年同期を上回っている。
 
 これら汎用5樹脂の中国向け輸出が5月に入って軒並みマイナス成長となったのは、中国の需要家の多くが各樹脂の在庫調整のため買い入れを手控えたことによる面が大きいと見られている。また、日本の樹脂メーカーの中に春の定修を実施したところが多かったこと、さらには、中国側のオファー価格が下がったため契約を抑制する樹脂メーカーが出始めたことなども作用したと見られる。
 樹脂メーカーや大手商社の中には、6〜7月も引き続き前年同月を下回ると予想する向きが多い。
 
 各樹脂の5月の対中国輸出通関数量と1〜5月の累計は以下の通り。左が単月、右が累計。かっこ内は前年比。
 ▽LDPE 対中国  5,489t( 90.3%)。 45,932t(153.3%)。
     対香港  6,613t(101.8%)。 34,624t(118.8%)。
     合計  12,102t( 96.2%)。 80,556t(136.3%)。
     輸出計 20,340t(103.9%)。 121,554t(131.3%)。
    
 ▽HDPE 対中国  7,993t( 86.6%)。 56,256t(123.7%)。
     対香港   656t( 37.8%)。  6,195t( 75.7%)。
     合計   8,649t( 78.9%)。 62,451t(116.4%)。
     輸出計 15,939t( 91.0%)。105,369t(120.0%)。
     
 ▽PP  対中国 10,746t( 79.2%)。 63,644t(101.4%)。
     対香港  4,628t( 82.2%)。 24,476t(102.1%)。
     合計  15,374t( 80.1%)。 88,120t(101.6%)。
     輸出計 28,926t( 76.3%)。158,596t( 89.4%)。
     
 ▽PS  対中国  3,100t( 89.5%)。 21,880t(145.4%)。
     対香港  9,294t( 93.4%)。 58,271t(112.8%)。
     合計  12,394t( 92.4%)。 80,151t(120.1%)。
     輸出計 17,882t(100.8%)。 104,532t(113.1%)。
     
 ▽PVC  対中国 40,517t( 82.7%)。249,431t(122.8%)。
     対香港 12,026t(171.3%)。 47,940t( 92.0%)。
     合計  52,543t( 93.8%)。297,371t(116.5%)。
     輸出計 64,551t(101.2%)。339.466t(118.5%)。