2002年07月03日
旭化成、三菱化学、出光石化3社、ポリスチレン事業を統合
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成、三菱化学

 旭化成、三菱化学、出光石油化学の3社は3日、ポリスチレン事業を再編・統合するため、合弁会社を発足させることで基本合意したと発表した。公取委の事前承認を得た上、年内の早い時期に新会社をスタートさせる。
 
 旭化成と三菱化学の両社は、スチレン事業合理化のため、折半出資出設立した「A&Mスチレン」を通じて設備の統廃合や流通部門の合理化などをすすめてきた。出光石化も各種合理化により収益改善に取り組んできた。
 
 しかし、家電、自動車など需要産業の海外移転に伴う空洞化などから、国内需要は長期低迷が続き、海外樹脂メーカーとの競争激化もあって、事業環境は厳しさを増している。このため3社は、さらなる事業統合によって設備の統廃合を含む、徹底した合理化に取り組むことにした。

 A&Mスチレンは、現在水島に年産10万8,000トン、千葉に20万7,000トン、四日市に8万5、000トン、計40万トンのポリスチレン設備をもち、出光石化は千葉に13万トン設備をもっている。新会社の生産能力は53万トン、国内シェアの45%を占める。

 <新会社の概要>
◇事業内容  ポリスチレンの国内における製造、販売(海外事業については別途協議)
◇営業開始  2002年年内見込み
◇売上高   約500億円
◇社長    旭化成から派遣
◇従業員   3社からの出向
◇出資比率  旭化成45%、三菱化学27.5%、出光石化27.5%(会社名、資本金、本店所在地などは未定)