2002年07月04日
ポリオレフィンのアジア相場、7月契約分は反発の傾向
今週明けからオファー価格がいずれも反騰
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 大手商社によると、ポリオレフィンのアジア地域向けの7月の輸出価格は6月をボトムに反発する公算が極めて濃厚となってきた。
 
 ポリオレフィン各樹脂の6月末の相場は、HP-LDPEがCFRトン当たり510〜530ドル、L-LDPEが同470〜480ドル、HDPEが同490〜510ドル、PPのホモポリマーが同530〜540ドルであった。5月に比べると同70〜100ドルの値下がりとなったわけ。
 しかし7月に入ってからのオファー価格は、どの樹脂もおおむね30ドル上っている。このため、オファーを受けてただちに中国のディストリビュータなどと新価格で契約する樹脂メーカーなり商社なりも出てきている。
 
 今後は、時間の経過とともにオファー価格がさらに上ると見る向きが商社筋には多い。これは、中国の末端市場の需要が引き続き旺盛なこと、農ポリの秋の需要季が迫ってきたこと、同国の需要家の多くがこれ以上のポリオレフィンの値下がりはないと判断して再び買い意欲を強めていること--などの上昇要因に照らしての判断。
 米国や西欧でも現在の需給はウエルバランスの状態にあり、したがって、アジア地域に欧米や中東から大量のポリオレフィンが流入してくる心配ないとみられている。