2002年07月08日 |
中国の汎用樹脂の輸入、5月は多くの品種が前年同月割れ |
HDPEとPPも含めて全体にユーザーが在庫調整か |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
大手商社筋の調べによると、中国の汎用樹脂の5月の輸入通関数量は、4月までと異なり多くの樹脂が前年同月の実績を割り込んだ。HDPEが35%増、PPが15.2%増となったほかは、LDPEが2.0%、PSが0.2%、PVCが2.4%、ABSが2.6%--それぞれ減少した。減少幅は極めて小幅ながら、同国の汎用樹脂の月間輸入数量が前年を下回るのは最近では異例。また、HDPEとPPの伸び率もこれまでに比べると小さい。 こうした現象について、商社各社はこれまで先高観に基づいて必要以上に海外品を手当てしてきた中国の多くのユーザーが、5月に入ってから在庫調整に乗り出してきたことが主たる要因ではないかと分析している。引き続き前年を上回ったHDPEとPPの場合についても、輸入通関が他の樹脂より若干ずれ込んだことによるものなので、その分6月の通関は前年を下回る公算が濃厚と判断する向きが多い。 各樹脂の5月の輸入通関数量は以下の通り。かっこ内は前年同月比。右は1〜5月計。 ▽LDPE= 167,291t( 98.0%)。1,126,067t(119.1%) ▽HDPE= 151,056t(135.0%)。 872,816t(129.0%) ▽PP = 195,719t(115.2%)。1,044,525t(121.4%) ▽PS = 110,147t( 99.8%)。 598,377t(113.3%) ▽PVC= 128,312t( 97.6%)。 858,873t(100.9%) ▽ABS= 114,082t( 97.4%)。 654,047t(118.2%) |