2002年07月09日
アジア地域のオレフィン相場が反発
プロピレンはトン470〜490ドルに上昇
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:なし

 アジア地域におけるオレフィンの相場が7月に入って突然上昇に転じてきた。エチレンセンターや大手商社によると、直近のエチレンのスポット相場はCFRトン当たり370〜390ドル、プロピレンは同470〜490ドルとなっている。プロピレンの上昇率が特に高い点が注目される。
 
 オレフィンのアジア地域の価格は、4月中旬をピークに6月末までの間は一貫して下降を続けてきた。4月中旬の価格はエチレンの高値が同600ドル、プロピレンが同540ドルであったが、6月末にはエチレンが同350ドル、プロピレンが同440ドルまで下がった。
 
 それが7月入りとともに、エチレンは同20〜40ドル、プロピレンは同30〜50ドルの反騰となったもので、商社やエチレンセンターの多くが予想外の事態にとまどっている。
 要因は明確でない。韓国の湖南石油化学やYNCCのエチレンプラントが小トラブルを起こして生産量が縮小したのが影響しているとの見方もあれば、国際トレーダーが先高を予想して買いに動いたせいと分析する向きもあるが、いずれも実情ははっきり把握できていない。
 
 したがって、今後がどう推移するかも予測できないというところが多い。ただし、プロピレンの相場は、需給バランスが引き締まっているので大幅な反落はないとの見方が多数を占めている。