2002年01月28日
中国のポリオレフィン需要、再び活発に
L-Lをはじめ輸入価格も上昇
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 大手商社各社によると、ポリオレフィンに対する中国からの引き合いと注文が年明けから再び活発になってきた。
 CINOPECによる昨年末の在庫放出で需給が急速に引き締まってきたこと、各種加工製品に対する同国内外の需要が全体に一段と拡大してきたこと、WTOへの加盟によって樹脂の輸入関税が引き下げられて需要家の間に輸入レジンの買い意欲が高まってきたこと--などがその要因と見られている。
 現在は、旧正月明けの引き渡し分の商談が中国とアジア各国のディーラーや樹脂メーカーとの間で進められているところだが、どの樹脂について売り手の値上げ要求が通りつつあるようだ。最も数量の多いL-LDPEの場合は、2月渡し分が最低でもCIFトン当たり450ドルで成約されている。昨年末に比べると20~30ドル高い。中には500ドル近いところで商談がまとまるケースも見られる。商社のなかには、今週以降の交渉の中心は510~520ドルになると見る向きもあう。
 PPのホモポリマーも年末に比べると20~30ドル上がっているものが多い。同じく2月渡しの中心は同460~470ドルとなっている。HDPEも強含みに転じて、同550ドルに近づいている。
 韓国、日本、台湾、シンガポールといった対中輸出国がシェア拡大のための押し込み商談に走らなければ今後もなお上げ基調が続くと見られている。