2002年07月10日
PSの6月の国内向け出荷、先行需要の反動で微減
4〜6月トータルは10・四半期ぶりの前年超え
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会は10日、ポリスチレン(PS)の6月と第2・四半期のトータルおよび今年上期(1〜6月)合計の生産・出荷実績を発表した。
 
 それによると、6月単月の国内向け出荷数量は、4月と5月に発生した先行需要の反動(荒浪淳会長・エー・アンド・エムスチレン社長)で前年同月の実績を5%下回った。また輸出は、中国から引き続き旺盛な引き合いが合ったものの同樹脂各社の供給余力不足から11%の減少となった。出荷トータルは5%の縮小である。
 しかし、月末在庫は依然として極度の低水準にある。前年同月の60%にすぎず、在庫率は0.9ヵ月分で適正規模の1.3ヵ月分を大きく割り込んでいる。
 
 一方、4〜6月期合計の国内向け出荷量は、前年同期の実績を3%上回った。前年同期超えは実に10・四半期ぶり(2年半ぶり)のこと。包装用、FS用、雑貨産業用が順調に伸びたことによる。電機工業用はマイナス成長が続いているが、減少幅は小幅になってきている。輸出は19%の大幅増となっているが、5月と6月は供給力不足のため前年を下回っている。
 
 
 PSの生産・出荷実績は以下の通り。かっこ内は前年比。

 [6月の実績]
 ▽繰越在庫  = 74,816t( 56%)
 ▽生産    = 83,116t(105%)
 ▽内需    = 74,020t( 95%)
 ▽輸出    =  8,764t( 89%)
 ▽出荷計   = 82,784t( 95%)
 ▽月末在庫  = 75,459t( 60%)
 
 ▽内需内訳
 電機工業用  = 16,923t( 96%)
 包装用    = 27,973t( 96%)
 雑貨産業用  = 13,357t( 98%)
 FS用     = 15,767t( 92%)

 [4〜6月計]
 ▽繰越在庫  = 99,852t( 80%)
 ▽生産    =243,007t( 95%)
 ▽内需    =234,850t(103%)
 ▽輸出    = 33,183t(119%)
 ▽出荷計   =268,033t(104%)
 
 ▽内需内訳
 電機工業用  = 49,993t( 92%)
 包装用    = 89,170t(105%)
 雑貨産業用  = 44,461t(108%)
 FS用     = 51,226t(107%)
 
 [1〜6月計]
 ▽繰越在庫  =122,387t(109%)
 ▽生産    =475,694t( 90%)
 ▽内需    =447,026t( 99%)
 ▽輸出    = 76,879t(115%)
 ▽出荷計   =523,905t (101%)
 
 ▽内需内訳
 電機工業用  = 94,841t( 84%)
 包装用    =169,376t (102%)
 雑貨産業用  = 85,596t(106%)
 FS用     = 96,213t(104%)