2002年01月28日 |
ポリオレフィンの内需、12月はフィルム用が激減 |
反面、パレット・コンテナー用は大幅増に |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
ポリオレフィン3樹脂の昨年12月の国内出荷実績は軒並み前年同月を下回ったが、同樹脂関係者の調べによると、この最大の要因は、各樹脂共通の主力品種であるフィルム用の出荷が大幅に縮小したことにあることが判明した。 LDPEの最大消費グレードの一般フィルム用品種の前年同月比は12%減であり、農ポリ用を含めたフィルム全体の減少率も11%と大きい。HDPEの同じく最大消費品種のフィルム用は12%減、またPPの消費量の第2位を占めるフィルム用も12%減っている。内訳はOPPが12%減、CPPが9%減、IPPが10%減となっている。 こうした事態の背景について、同樹脂メーカーの営業担当者の多くは、(1)一般景気の後退(2)容器リサイクル法の本格施行(3)家電リサイクル法の施行(4)中国等からの製品輸入の拡大(5)IT不況の進行--の5点を挙げている。 反面、前年同月の実績を大きく上回っている品種もわずかながら存在する。最も注目されるのは、HDPEとPPの両樹脂のパレット・コンテナー用品種の伸びの大きさだ。HDPEの同品種は10%増、PPの同グレードは69%にも達している。 その要因は、木材資源の保護の重要性がクローズアップされてきた中でプラスチック製品の持つ衛生性や耐久性、さらにはリサイクル性などが国の内外の需要家にこれまで以上に注目・評価されてきたことにあるとみられる。したがって、同品種は今後もなお大きな伸びを続けると期待されている。 |