2002年07月15日
BPAのアジア向け輸出価格、7月積み以降も改善
コントラクトの第3・四半期分は900〜950ドルに
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井化学、三菱化学

 ビスフェノールA(BPA)のわが国からアジア諸国への輸出価格は、7月以降の船積み分も引き続き底上げされることが決まった。
 
 台湾やアセアン諸国向けのコントラクトものの7〜9月期(第3・四半期)におけるCFR価格については、ポリカーボネート用をトン当たり900〜950ドル、エポキシ樹脂用を同850〜900ドルとすることでわが国のBPAメーカーの多くとアジアの需要家各社とが合意した。4〜6月期に比べると、ポリカーボネート用は同100ドル、エポキシ樹脂用は同50ドルアップとなる。1〜3月期に比較すると、いずれも同150ドル高い。
 
 一方、スポット取り引き(ほとんどがエポキシ樹脂用)価格も、7月の船積み分は同850〜900ドルに引き上げられる。6月の同50ドルアップとなる。
 
 BPAのアジア地域の需要は、同地域のポリカーボネート業界の新増設ラッシュもあって引き続き順調に拡大しており、需給は均衡している。7月以降の取り引き価格の再是正は、こうしたウエルバランスを背景に実現に至ったもの。ただし、三井化学や三菱化学などわが国のBPAメーカーは、ベンゼンが高止まりしているので、もう一段の製品値上げが必要としている。10〜12月期には同1000ドル台を目指すとしている。