2002年01月25日 |
日本触媒、中国でSAP事業化へ、年内にもF/S完了、世界4極体制に |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:住友化学、日本触媒 |
アクリル酸事業の展開に積極的に取り組んでいる日本触媒は、このほど中国で高吸水性樹脂(SAP)を企業化する意向を固め検討に入った。今年中にはF/S作業(フィージビリティスタディ)を終える方針だ。 同社はアクリル酸、アクリル酸エステル及びその誘導品事業をコア事業と位置づけ、基盤強化を図ってきた。3月末には住友化学との間で、わが国では異例の事業交換を行い、住化(愛媛工場)のアクリル酸年産8万トン製造プラントと、同社(姫路工場)のMMAモノマー5万トン設備の譲渡が完了する。 これにより日本触媒のアクリル酸生産能力は、姫路の現有22万トンと合わせ国内に30万トン、インドネシアに持っている6万トンと合わせてアジア地域36万トンとなる。さらに米国にも仏・アトフィナと合弁で建設中の12万トンプラントが今夏スタートする。半分の6万トンを引き取るので、生産能力は42万トンとなり、セラニーズを抜いて世界第3位の規模となる。 一方、SAPは紙オムツや衛生材料向けにさらに市場の成長が見込まれるとして拡大に力を入れてきた。現在国内に年産14万トン、米国テネシー州に100%子会社が6万トン、ベルギーにも100%子会社が3万トン設備を稼動させており、日米欧3極に合わせて23万トンの生産能力をもっている。 規模はやはり世界第3位で、世界シェアは約22%、同社では早期にシェアを25%に拡大したいといっている。中国でのSAPの事業化が決ればアジアを加え4極生産体制となる。 |