2002年07月15日 |
OECDが内分泌かく乱作用の評価のフレームワーク作りへ |
先進国が意見交換して基本点で合意 |
【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:経済産業省 |
OECDの「エンドクリンかく乱作用試験評価タスクフォース(EDTA)」は、日・米・EUなど先進各国が協力して、同作用を有すると疑われる化学物質の評価のためのフレームワーク作りに着手することで合意した。経済産業省の提案が各国の関係行政機関に受け入れられたことで実現の運びとなった。 これは、化学物質による内分泌かく乱作用問題を解明し的確に対応していくには、内分泌かく乱作用を有すると疑われる化学物資の評価のための基本的枠組みと各種の試験の進め方について先進各国が十分に論議して共通の認識を構築することが肝要との考え方に沿って、先ずは評価のフレームワーク作りに共同で着手することにしたもの。 基本的な評価フレームワークは、合計4項目で構成することが妥当との点でいまのところ各国の意見が一致している。その概要は以下Kの通り。 (1)生産・輸入量や分子量、さらには物理・化学的性状ならびに有害性情報等を踏まえて初期分類する(2)その結果、早急に試験評価を行なう必要性が高いと判断されるものから順に、イン・ビトロなどの比較的簡易な試験評価によってメカニズムに関する情報等を収集しプレスクリーニングを行なう(3)プレスクリーニングの結果、優先順位の高い化学物質からインビボでの主としてホルモン活性を見るためのスクリーニング試験を行い、確認試験の有無を判断する。この場合、個体の対象試験には子宮増殖アッセイとハーシュバーガーアッセイを、また、個体群を対象とする場合は改良28日間投与毒性試験をそれぞれ採用する(4)確認試験で親世代の生殖能、免疫毒性、次世代の生殖・発生毒性、神経毒性当の検査項目について有害性の確認を行なう。 |